身体碰撞
身体碰撞
村上严
我散布会根据当时的情况,有时本来准备上午去的,改到下午,有时甚至在吃早饭之前去。不吃早饭就去散布的时候,偶尔会碰到去上学的学生。我们城里有一个音乐学校,那里的女学生三五成群地走来,拎着装有乐谱的大书包,每个人随意地说着闲话。如果是下午,我会加快脚步超过她们,朝车站走去,但在上午去上学的时候,她们会呈一列横队陆陆续续地从对面走来,我就客气地闪到路边。
现在的人,特别是学生们,走路时都不让人。他们按照自己的步伐,不断向前,所以最终我只能靠到路边,为这帮家伙让出道来。即使这样,那巨大的书包有时还是会撞上来。
他们是否根本不懂得互相谦让呢?有一次我想试试看,如果我自顾自走,绝对不让他们,会怎么样。于是有一天,我估算着上学的时间,早饭前去散步了。到底是音乐学校,女生很多,她们也仗着自己是女生更不懂礼貌。出了家门,来到大学那条路上,只见穿得花枝招展的女学生成群结队地从车站那儿一直走来,把路都堵住了。
我如往常一样,疾步走着,打算今天一定要按自己的计划前进,另外,也很想知道对方会怎么走。
学校位于大路上一个十字路口。我经过雄伟的正门,沿着两边种植着银杏的道路向车站走去。学生的人数比我想像的多。每个人都用一只手拎着皮包,里面装着乐谱,四个人并排走来,就占了整条路。我平时总是站在路边,静候她们通过,今天可不这样。
遇上第一组一列横队是在电话亭附近。
传来的话语中提到了肖邦。她们经常一边走一边说起肖邦、贝多芬什么的,今天大概又谈到练习肖邦的事了吧。想来像我这样邋里邋遢的老头,再怎么样也别说肖邦了,就连冉阿让都及不上,出于这种考虑,她们才会毫无顾忌地直冲过来。
果然不出所料,四人里最旁边的一个对我熟视无睹,连同沉重的书包一起撞到了我的左肩。我本以为我一靠近,对方就会发现并稍微侧过身体,可这期望落空了,两人的肩膀撞在一起。相撞后,那学生侧了侧身子走了过去,依然起劲地谈着肖邦。
下一组已来到了眼前。也是四人一列横队。
这次,我朝着四个人的当中走去。要是过去,会两个两个各向一边闪开些让我通过,而如今不是这样。
我撞上了一个高个女生。而且不是肩膀,是她那拎着的书包敲到了我的膝盖。我被那异常沉重的书包突如其来的一击撞得一踉跄。我忍住膝盖的疼痛回头一看,对方毫无异样地走了过去,表现得若无其事。
我想这可不行。互相谦让在这儿已经行不通了。我不知接下来又会是什么情形,仍径直往前走,这一次遇到的学生微微侧身让我走过。可是,这么多人一直延续到车站。看来我得吃尽苦头了。沉重的书包不时撞在我的双膝上。
身着美丽花衣的女生队伍,从这儿开始还将一直延续两公里。可是我也是下定决心的,如果现在放弃就无法得到答案,因此我打算无论如何要走到车站。
但是,整整一公里,身体到处碰撞,最吃不消的是膝盖。这一公里已足够使我体会到十人里有九人是不愿让人的。
来到大学前面的时候,我已完全恢复了平时的习惯,不断左右躲闪,主动避开沉重的书包。
过了大学,人群中出现了留长发蓄须的男子。他在要撞上前略微让了我一下。但是第二个男子,又撞上了我的肩膀。于是我想:现在的年轻人虽然明白自身的存在,但对于其他的,却是忽视或漠不关心的。
即使是那些演奏莫扎特的美妙旋律的女学生,在她们看来,除了自身之外,其他也都不存在。我强忍着双膝的痛楚,考虑着这个问题。
过去,在这样拥挤的人群里,彼此谦让,所以能顺利通行,现在却不同了。只能自己让开,要不就和对方吵架。
说起来,甚至连小学生,我的呵斥也不管用了。因为在体力上我处于如此弱者的地位,所以哪怕我说"不要在那儿打棒球!",他们还是照玩不误,对我的话不加理睬。要动粗,我这把年纪实在无能为力,结果只好咽下后半句牢骚,垂头丧气地败下阵来。
那么,要说到车站为止我的身体到底被撞了多少次,次数多得无法计算,我的双膝已开始打颤,没想到她们的书包竟如此地重。
这样一来,无论哪个女学生看上去都不美了。更不要谈什么肖邦、莫扎特,恐怕连音乐都没有理解,正因为如此,才会有这样的举止。
第二天,双膝开始作痛。当时并不感到那么厉害,可过了一夜,到今天早上,膝盖酸痛,好像登山之后一样。
我决定还是彻底放弃我的尝试,改在早饭后散步。这样比较安全,血压也不会升高。
(摘自《耳袋》)
体当たり
村上嚴
散歩はその時の都合で、午前中にすませるものが、午後になったり、時によっては朝飯前に歩いてくることがある。朝飯抜きの時は時折、登校する学生達に出噴わす。私の町には音楽の学校があって、そこの女生徒が三々五々になって、大きな楽譜の入った靶を提げて、ロ々に勝手なことを喋りながら歩いてくる。これが、午後だと、私は馬力をかけて追い抜いて駅の方へ歩くが、午前中の登校時には、つぎつぎと向うから一列横隊になってやってくるから、遠慮しがちに道のへりに足を運ぶことになる。
近頃の人は、殊に学生達などは、人をよけて歩くことはしない。自分の歩みのまま、どんどん歩くから、ついこちらの方がその連中の行手を議るため、道の端による。それでも時によっては大きな靶がぶつかってくる。
一体、互いに讓ることを全く知っていないものかと、或る時絶対にこちらは讓らないで自分の進むまま歩いてみたら、どのようになるかやってみたくなった。そこで或る日、見計らって登校時刻の朝飯抜きの散歩をした。音楽学校だけあって女の子が多い。またそれだけ図々しいところも多い。家を出て大学通りに出ると、色とりどりの女学生の群が駅の方から、ずっと道を塞いでやってきた。
私はいつものように、セカセカと急ぎ足で今日こそ、自分の思う通りに歩いて見ようと、そしてまた、相手がどのように歩くかに興味があった。
学校は大通りの四ツ角にある。私は素晴らしい正門を過ぎて、銀杏並木の通りを駅に向って進んだ。人数は思ったより多い。それも皆、片手に皮の靶と、楽譜を提げてやってくるから四人並んでいると道幅一パイになる。いつもは道の端に停んで通り過ぎるのを待っていたが、今日はそうではない。最初の一列横隊に出会ったのは電話ボックスのところだった。
「ショパン」と云う声が聞えた。ショパンだとか、ベートヴェンとかは、しょっちゅう喋りながら歩いているから、きょうバルジャンより以下であるから、そう云った意味では、堂々と立ち向ってゆける。
案の定、四人の端の一人が私を無視して、重い鲍と共に、左肩にぶつかった。私は私が近づくと同時に相手も、それに気づいて幾分身体を片寄せるものと考えていたが、その期待は裏切うられて、肩と肩とがぶつかった。生徒は、ぶつかってから身体を片寄せて、相変らず、そのショパンの話に夢中になって通り過ぎた。
次のはもう目の前に来ていた。やはり四人一列横隊である。
今度は、私はその四人のまん中を目がけて進んだ。昔なら、二人ずつ少し片寄って私の身体を通り抜けさせてくれたものだ
が合けスうでない。
背の高い女生徒とぶつかった。そして肩よりも、その提げている袍が私の膝を打った。嫌に重い袍で、私は、ちょっと虚を衝かれてつまずいた。わたしは膝の痛さをこらえて振り向くと、相手は何の変化もなく通り過ぎて、何事もなかったような振舞だった。
私は、これはいけないと思った。互いに讓ることはここでは通用しないのだ。この次はどんな具合になるかと思って、まっすぐ進んでゆくと、今度の生徒は多少、ほんの心持身体を片寄つつかせて私を通過させた。それでもこの人数が駅まで続いている。
結果は、痛い思いをうんとさせられそうにも思えた。重い鲍は、私の左右の膝にぶつかった。
か、次々と、美しい柄の衣裳をつけた女生徒の一団は、この先二キロ続いているのである。しかし私も決心してやり出したことだから、ここで締めては結果の答が得られないので、ともかく、駅までは歩く心算だった。
ところが一キロも、あちらこちら身体をぶっつけてゆくと、膝の方が一番こたえる。もうこの先ーキロで充分、避ける意志のないことが、十人のうち九人にはあることが身に沁みて理解出来た。
大学の前まで歩いて来た時には、すっかり、いつもの癖になって、私の方から重い靶を避けるように、左右つぎつぎと避け気味な自分になっていた。
大学のところを過ぎると、今度は髪の毛を伸ばした髯の男も混じり出したが、この方は、ぶつかる手前で心持身体を先方から避けてくれた。しかし二人目の男とは、やはり肩がぶつかった。そこで私は考えた。現在の若い人達は自分の存在は知っているがその他は無視するか、心を使わないらし。
あの美しいモーツァルトの流れを自らが作り出す女生徒にしても、自分以外は、存在しないのである。両膝の痛みを我慢して、そんなことを考えていた。
昔は、こう云った人混みは互いに讓り合っていたから、すらすらと歩めたのに、今はそうはゆかない。こちらが讓るか、喧嘩でもするかどちらかの一つである。ぃ t かっそう云えば小学生だって、私の一喝は通用しない。それだけ体力的にこちらが弱者の立場に立っているから、「そんなところで野球をするナ」と云っても、「テヤガルンダイ」と、耳もくれない。腕ずくでも、この齢ではどうしようもないから、結局は、もう一と言の小言を吞み込んですごすごと引き下がるより他はない。
ところで、駅までに一体どれほど身体がぶつかったと云うと、その数は勘定できないほどの数になってしまって、すでに両膝が、ガクガクとして来て、意外にも彼女らの袍の重さは相当なものである事が分かった。
こうなると、どの女生徒の顔もみな不美人に見えてくる。こ、れでショパンやモーツァルトでもあるまいと思うし、全然理解していないから、こう云った振舞が出来るのであろう。ふ子ま>あくる日、両膝が痛み出した。その時はそんなに、これほどとは思っていなかったのに一夜経た今朝は、山登りの後のように両膝が凝ったようになっていた。
私は、やはり私の試みをあっさりと投げ出して朝飯後歩くことにした。その方が安全であるし、血圧も上昇しないからである。
『耳ぶくろ』による
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